大腸がんの内視鏡治療(2)

   大腸がん治療のESD

 

 
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    ESD(内視鏡的粘膜剥離術)は新しい治療法です。

内視鏡に装着したナイフ高周波ナイフで,がんの周囲の粘膜を切開し,粘膜下層を剥ぎながら,がんを切除するという方法です

2009年から先進医療として行われ,2012年には保険適応にもなっています。

この,ESDが優れている点は,従来から行われてきたEMRよりも,粘膜内にあるがんならば,より広い範囲で切除が可能であるということです。

これまでは,粘膜内にあるがんでも,2cm以上になると腹部から切開せざるを得なかったものが,このESDの開発により,内視鏡で治療可能となりました。

このESDはより広範囲を切除できるため,より正確な検査も可能となりました。

ただし,大腸壁は2mm〜3mm程度の厚さしかなく,これは胃の半分ほどの厚さにすぎずません。しかも腸壁はヒダが多く屈曲しています。

そのような,薄い腸壁の粘膜下層を剥ぎ取る技術は大変高度であり,出血や穿孔のリスクも高く,高度な技能が要求されます。

したがって,治療にあたってはその医療機関や医師がどれだけ豊富な経験を持っているか調べることも必要でしょう。


  ESDの適応となるがん
・病変の大きさが2cm以上で,EMRによる切除が困難ながん
・リンパ節転移の可能性がほぼない粘膜がんや粘膜下層軽度浸潤がん 

ESDによる,内視鏡治療を行うか外科手術を選択するかの判断において重要なのことは,根治性そして安全性です。

2cmを超える早期がんにESDを実施するかどうかは,病変の浸潤度で判定します。

粘膜内にとどまっていれば,転移の可能性はなく,内視鏡で切除すれば完治できます。

ただし,粘膜下層に浸潤したがんではリンパ節転移が約10%ほどあり,全ての早期がんが内視鏡摘除によって根治できるとは限りません。

早期がんでも,リンパ節転移が認められた場合,外科手術が選択されます。 
 
 
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 ESDによる切除
 
1)病変の周囲をマーキングし,切除範囲の目安とする。
2)粘膜下層にヒアルロン酸ナトリウムを含んだ生理食塩水を注入,病変を浮き上がらせる。 
3)病変を確実に切除するために,マーキングより外側を高周波ナイフで切除
4)粘膜層をフックナイフなどで,剥ぎ取るように切除する 
   

大腸がんのESD治療の実際

   
ESDはポリペクトミーやEMR
よりも入院期間が長くなり,入院期間も1週間程度かかります。

治療の前日の就寝前に下剤を服用し,治療当日の朝は経口腸管洗浄液を飲み,腸内を洗浄します。

施設によっては,治療に時間がかかると推測される場合や,患者の希望があれば,鎮痛薬や鎮静薬などを点滴で投与する場合もあります。

まず,肛門から内視鏡を挿入して腫瘍の周囲に,染色液を塗って境界線に切除の目印となるマーカーをつけます。

続いて,粘膜下層
生理食塩水を注入し,腫瘍部を持ち上げます。

次に,フレックスナイフや
デュアルナイフという高周波ナイフで,マーカーの外側の病変周辺の粘膜を切除していきます。

粘膜をある程度まで切開したら,腫瘍部を粘膜下層から,少しずつ剥離させていきます。

粘膜下層
には血管があり,出血するので,止血しながら,切除していきます。

先端がほぼ直角に曲がっているフックナイフなどで,剥ぎ取るように切除していきます。

このように,粘膜の切開と,粘
膜下層の剥離をくり返し,がんを肛門から取り出し,終了します。

治療
時間は病変の位置や大きさなどにもよりますが,1〜2時間程度かかります。

治療2ヵ月後に内視鏡検査をして,切除した部位を観察し,その後は1年ごとに経過観察をして,治療後5年間に再発がない場合,根治と診断されます。

このESDは,同じ内視鏡治療のポリペクトミーやEMRと比較して,技術的難易度が高いといえます。
出血や穿孔などの偶発症も,ポリペクトミーやEMRよりも起こりやすいというリスクもあります。

したがって,このESD治療を受けるなら,経験豊富な医師と信頼できる施設を選ぶ必要があるでしょう。
   
                        

   
 
 
 
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