結腸がん(大腸癌)の開腹手術

  結腸がん(大腸癌)は開腹手術が標準治療

 

 

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    がんの三大治療には,手術,抗がん剤治療,放射線治療がありますが,現在,進行した結腸がんの治療では根治を目指せる療法は手術のみです。

結腸がんにおいて,腹腔鏡手術はかなり行われるようになりましたが,現在の時点で,進行結腸がんの標準治療とされているのは開腹手術です。

大腸癌治療ガイドラインによれば,腹腔鏡下手術はステージO〜ステージTまでとされています。

ただし,腹腔鏡手術の技術もかなり向上しており,近い将来腹腔鏡手術が進行大腸がんにおいても近い将来,標準治療となる可能性はあります。



結腸がんの手術の場合,根治を目指すには,二つの原則があります。

一つは「がんのある部分の腸を切除し,縫合すること」,もう一つは,「転移している,または転移している可能性のあるリンパ節をすべて切除すること」です。

最近では,術後のQOLを考慮し,できるだけ機能を温存することを重視する傾向にあります。


開腹手術のメリットは患部を肉眼で直接広く,確認できるだけでなく,さらに,触覚も生かしながら治療が進められるところにあり,切除の確実性が高いというところにあります。

手術時間も短く,手術費用も腹腔鏡手術に比較して安いというメリットもあります。

ただし,ある程度の傷口が大きく,体の負担も大きく,手術中に患部が空気に触れるため癒着や腸閉塞などの合併症が起こる確率が高くなることがデメリットとしてあげられます。

結腸がんは,盲腸,上行結腸,横行結腸,下行結腸,S状結腸に分けることができ,それぞれ切除する範囲は変わってきます。


結腸がんの手術では通常がんのある場所から10pずつ離して切除するという方法が基本となります。すなわち腫瘍を含め,20cm切除します。

腸管は1.5m〜2mあり,特に大腸は水分を吸収するのが,主な機能なので,体への影響はほとんどありません。

結腸には,腸管から近い順に,腸管傍リンパ節,中間リンパ節,主リンパ節が付随しており,腸管傍リンパ節までのリンパ節を取り除くことをD1郭清,中間リンパ節までをD2郭清,主リンパ節まで取り除くことをD3郭清と呼んでいます。

どこまで,郭清するかは,ステージによって異なりますが,早期がんではD1〜D2郭清,進行がんではD3郭清がおこなわれます。

ステージ0
粘膜内がんはリンパ節転移の可能性はなく,郭清はおこなわず,視鏡治療となります。
ステージT
 
手術前の診断で粘膜下層がんや固有筋層に浸潤したがんで,D2郭清は行います。

ステージTのがんと診断されても,見落としのリスクを考慮して,通常は,D3郭清まで行います。
 
ステージU  がんが固有筋層を越えて,漿膜まで広がり,がんが漿膜の表まで進行している場合は,D3郭清となります。 
ステージV  D3郭清を行います。切除した主リンパ節にがん細胞が発見された場合,全身への転移の可能性があるため,手術後に抗がん剤治療を実施します。


リンパ管は免疫系細胞が集まる部位でもあり,郭清による影響も心配になるところではありますが,郭清するリンパ節は切除する腸管に付随するものなので,体全体への影響はほとんどないとされています。
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結腸がん(大腸がん)手術と治療の流れ
   
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結腸がんの手術の方法(術式)は,上記に示したように部位によって,名前がつけられています。

それぞれの位置によって,切除する範囲は「大腸癌取扱い規約」に示されています。

手術の流れとして,まず,全身麻酔をかけた後に腹部を15cm〜25cm縦に切開します。

次に小腸を外に取り出し,湿らせた布で包みます。

そして,腸間膜の剥離に入ります。腸の周囲の薄い膜を血管や臓器を傷つけないように注意しながら剥離していきます。

続いて,腸に栄養を送っている栄養血管を,縛って出血しないようにしておきながら,切断します。

この処理と同時にそれぞれの部位に付随するリンパ節を郭清していきます。

血管とリンパ節の処理が終わったら,腫瘍のある腸管を切除して摘出し,残った腸管をつなぎ合わせます。

最後に切開部を縫合して,手術は終了となります。

通常,手術にかかる時間は2〜3時間程度です。

手術直後は安静にしていますが,翌日から歩行を始めます。これは動くことで,腸の動きも早まり,血栓症や腸閉塞を防ぐことがでるからです。

腸が動き始めたことを確認できたら,水も飲めるようになります。さらに排ガスや排便ができるようになったら食事をとることも可能です。

食事が確実にとれるようになれば,術後8日〜10日程度で退院となります。
   
         
         
         

結腸がん(大腸がん)手術の治療後の経過

    退院後も定期的に検査をして,再発や転移がないかチェックしておく必要があります。

治療後の定期検査では、血液検査と画像検査を行います。血液検査では腫瘍マーカーを中心に測定します。

画像検査では肺への転移をみるための胸部のX線検査,肝臓への転移をみるための腹部超音波検査やCT検査のほか,内視鏡検査も定期的に実施していきます。

通院するタイミングは、がんの進行度や治療からの期間などにより異なります。

粘膜内がんや粘膜下層がんといった早期がんでは,半年〜1年ごと,固有筋層まで進んだがんや、それ以降の進行がんでは,手術後2年目までは3〜6ヵ月に1回,2年目以降5年目までは6ヵ月に1回検査を受ける必要があります。

転移や再発は,その約8割が3年の間に起こり,それ以降は急激に減りますが,その後再発することもあるため,5年間検診を受け,再発がみられなかったら根治したと診断されます。

ただし,5年目以降も,新しく大腸がんができていないかを確認する意味で毎年,検査を受ける必要があります。
   
         
         
         
 
 
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